Dynamic:01-The Best of DavidLynch.com

ArtisticDocumentary

デビッド・リンチの会員制サイトのみで発表された短編集で
こちらも全てデビッド・リンチによるイントロデュース付き。
作品集というよりは実験的動画の寄せ集めといったところ。
これも「デイヴィッド・リンチ・ワールド DVD-BOX」に収録されています。

Bitly

THE DARKENED ROOM
彼自身の言葉によればバナナを宣伝する作品?!
日本人らしい”エツコ シカタ”と東京の映像が出てくる。
バナナについての豆知識とラップのようなバナナはどこ?からピンクの部屋で下着姿で蹲る若いアメリカ女性の映像。投げ出された人形。急にスリラーっぽくなったよ(°_°)


BOAT
あれ?まるで昨日見た「アポロンの地獄」のデジャブのような映像から始まった。
水辺に浮かぶ屋根付きの木製モーターボートについての考察。白昼夢のような白飛した明るすぎる背景。光が飛ぶように流れ去る水面。暗闇での軌跡。夢の一場面。


LAMP
電気スタンド(結構でかい!)を作る過程を撮影したドキュメンタリーで、デビッド・リンチが制作している。
三つのランプを作る予定だったが実際には最後の一つは未完成だという。
今でいえばyoutube配信みたいな感じ。


OUT YONDER-NEIGHBOR BOY
調子の悪いラジカセと老人。
しばらくは、犬と鳩との激しい争いのような騒がしい環境音の後にボリボリと骨ごと齧るような不気味な音に、、、
怒鳴り合うような親子の隣人のガキとは、、、?
登場人物は木陰の椅子に座った二人だけだが、画面に映らないところでいろいろ起こる。
短いがこの中で唯一ストーリー仕立ての作品。


INDUSTRIAL SOUDSCAPE
イレイザーヘッドの撮影にも使われた、今は亡き巨大な工業タンクへの強い思い入れから取り壊す様子を撮影し、その写真を画像加工して動かした実験作。
音に合わせたCGとaftereffectといった感じか。


BUG CRAWLS
題名通り、明るいモノクロの世界でひたすらコオロギみたいな虫が這い回る映像。
ビネットがかっていて、ピンホールカメラで覗いてるような感じ。


INTERVALOMETER EXPERIMENTS
題名は「低速度撮影装置」のことらしい。
定点カメラである風景の移り変わりを撮影したもの。
山間の風景は曇り気味なのかはっきりしない空なので、なかなか時間の移り変わりが分からない。
花とか咲くわけでもなく地味なまちがいさがしみたい。
非常にゆっくりと、薄暗くなってきたのかなぁー?と。
階段の方は陰影がくっきりしているのと影が動くので、変わっていく様子がわかりやすい。
そして窓辺から外を望むようなアングルの映像。
窓の向こうには庭木が揺れている
しかしただひたすらその場所の一日を撮影したものなので全体的に地味すぎる。


Member Questions(”デイヴィッド・リンチ・ワールド”の限定付録っぽい)
おまけ的な感じで、デビッド・リンチに対するメンバーからの質問に答えるコーナー。
好きな音楽、脚本について、映画における抽象と現実の調和について、
日記をつけることについてなどなど、、
制作現場の裏話なども含まれる。

アイデアが浮かんだら、とにかく漠然と考えてるだけではだめで、とにかく書き留めることが大切というのは痛い言葉だった(>_<)そう、人間は忘れる生き物だから、、、
物事は繋がっているというのも非常に共感できる。
一見バラバラのような物事もどこかで繋がってひとつになることは多々あるもんね!


あくまで「作品」というより実験的にやってみた映像いろいろといったところなので、リンチの興味や思考を追うという意味ではためになるけど、見ていてすごくおもしろいとか心揺さぶられるというものではない。
今ならSNSで発表するレベルが多いかなというのが正直な感想。実際サイトで公開したものだからね。

あとは「DUMBLAND」というアニメーション小作集が残ってるんだけど、短編作品集も連続で見てると疲れるので、またしばらくしてからにしよう。

Bitly
タイトルとURLをコピーしました