トロイ

Historical

かの有名な「トロイの木馬」戦術で膠着状態を打開したというトロイア戦争をモチーフにする作品ということで以前から気になってはいたが、配役的になんかハリウッドっぽい違う感じに仕上がってるんじゃないかという懸念でなかなか見なかった作品(笑)

とくにブラピがあまりにもアメリカンヤンキーっぽいお顔立ちなので、ギリシア神話とかすごく違和感あったんだよな。
テルマエ・ロマエの時の北村一輝さんや市村正親さんなどのほうがまだ違和感がない。

流れ的にはなんとなく沿っているものの、ストーリー自体はかなりオリジナルで創作された感じ。
とはいえ、元のほうがギリシャ神話をベースにしているため、神々の介入が著しい。

よりリアリティをもたせるためには、現実的に起こりうる事態を想像して、人間同士の欲望や執着を諍いの種にした方が自然なのはうなづける。

メネラオスの妻を奪うトロイ王子パリスはターナーくんことオーランド・ブルームなのだが、この青年がまあなんとも浅はかで、頼りなくて情けない。

愛がいけないとはいわない。だけど。。。

自分の立場というものをわかっておるのか~~~~~~~っ!!!

確かに愛のない生活でひとりの不幸な女性を救いたいという思いは人として素晴らしい。
んが、そのためにせっかく長年の戦乱を終わらせるための交渉が成立して、これから両方の国に平和が訪れるという大業をなしとげた日に、王の妻を略奪して全部ぶち壊すなど狂気の沙汰だ(--;)
そのせいで何万という人々がまた死ななくてはならなくなったじゃんか。

責任をとるという決闘の日にも無様な姿をさらし、結局多くの国民の家族、愛する人々などの命を奪うことになる。
人間らしいけどばかな王子のせいで国が壊れていくというのはなんともやりきれない。

ブラピ演じるアキレスは、狂戦士のようでありながらも仁義と愛を知る男。。。。なのかと思うが、やはり感情のままに行動して残虐の限りを尽くす面もあり、人間の弱さを垣間見せるがやはりできた人間ではない。

やはり愛の為とはいいつつだまし討ちに参加して真っ先に乗り込むわけで、自分が思う女性だけ助ければただ平和に暮らしていた何千何万の人間が死のうと知ったこっちゃないという感じもする。

うーん。
人間の弱さともろさを前面に出したストーリーなのだろうが、どこかしっくりこない理不尽さも感じる映画であった。

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