大脱走

HistoricalWar

テーマ曲の「大脱走マーチ」は、大人から子供まで多くの人が聞いたことがある有名な楽曲だろう。

とてもコミカルで軽快な曲調だが、実は第二次世界大戦中の実話を元にした映画なのだ。
監督は「OK牧場の決斗」「荒野の七人」などでも有名なジョン・スタージェス。

初日から、あの手この手を使って次々と脱走を試みる姿(安易すぎてバレバレ)はコメディのようで可笑しくさえある。
捕まえる方も捕まる方も余裕があってほのぼのした雰囲気さえ漂う。

そもそも、今までも各地で脱出を繰り返してきた強者たちを、わざわざ1箇所に集めて、そこに強固な設備と集中監視体制を敷くというこのやり方は正しかったのだろうか?

結果として脱出経験豊富な、様々な特殊技術を持った者達が集まり、アイデアと役割分担でさらに壮大な脱出計画が実行可能な気配となってしまったではないか(;´Д`)

あっけらかんと明るく、生き生きと監視の目を盗んで作業を進める男達。まるでピクニックのようにワクワクしてきてしまうが、、、

途中から精神的にまいるものや、体の異変を訴えるものなど、だんだんと雲行きは変わり死者も出てくる。
忘れそうだが、これはアドベンチャーではなく、あくまでも戦時中敵の手に落ちた兵達の話であった。

脱走が成功するかしないか、逃げおおせるか捕まるか、結果だけではなく脱走~逃走が一種の撹乱作戦であり、捜索に人を割くこと自体が戦地へ全力を避けない事態に追い込むということ。
そのためにはある程度犠牲が出ることも覚悟するということ。

列車で逃げたもの、バイクで逃げたもの、自転車で逃げたもの、ヒッチハイクしたもの、ボートで逃げたもの、、、生き残るのは誰だ?!
シビアなラストに向けて最後の男達の戦いが始まる。

現代の感覚から見たら詰の甘さも目立つが、笑いあり、ドキドキあり、友情あり、信頼や葛藤や別れや迷いなど様々な要素が盛り込まれていて面白い。
なるほど、長く名作として伝えられているのもわかる気がする。

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